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元日本代表も太鼓判!サッカー界で注目を集める"勝つためのビッグデータ活用" - Japan IT Week -【topics】

Jリーグに導入されたトラッキングシステムのメリット

東京ビッグサイトで5月13日~15日まで、日本最大級のIT専門展「Japan IT Week 春」が開催された。今回は12の専門展を併催しており、「クラウド コンピューティング EXPO 春」にはパブリッククラウドサービス「ニフティクラウド」で3,500件以上もの導入実績を持つニフティが出展。パートナー企業を招き、1日あたり10回以上ものブース内セミナーを開催していた。その中から、ディーネット 営業本部 萱野大輔氏が登壇した「サッカーの戦略とビッグデータ」を紹介しよう。

ディーネット 営業本部の萱野大輔氏

萱野氏はまず、サッカー界におけるIT活用の実例について紹介した。Jリーグでは2015年から、トラッキングシステムを採用している。これは、6台の専用カメラでピッチ全体を撮影し、選手/ボール/審判の動きをリアルタイムに追尾・データ化できるというもの。

データをアニメーション化してファン向けのエンタテインメントサービスに利用するだけでなく、チーム強化の観点で積極的に活用していく動きがある。データを見ると、試合中にトータルで何キロ走ったかを示す「トラッキングデータ走行距離」や、質の良いダッシュを行った「スプリント回数」などが一目瞭然。

今年からJリーグに導入されたトラッキングシステムについて語る萱野氏

走行距離なども映像上から解析。質の良いダッシュを行った「スプリント回数」など、見過ごしがちな個々の選手の良いデータを集められる

萱野氏は「2014年のFIFAワールドカップで優勝したドイツは、数年前からトラッキングシステムなど様々なデータを蓄積し、その分析・活用に取り組んでいました。その成果が、優勝という形で実を結んだのだと感じています」と、ビッグデータの有効性について語る。

実は萱野氏も学生時代にサッカーを経験しており、その母校は多くの有名選手たちを輩出している筑波大学 蹴球部。そこで同期として一緒にプレーしていたのが、元サッカー日本代表であり、現在はSC相模原の代表を務める望月重良氏だ。二人はお互いに“重ちゃん”“大輔”と呼び合う仲であり、今回の講演ではなんと望月氏がスペシャルゲストとして登場。元プロサッカー選手の視点から、サッカー界におけるデータ活用について解説した。

元サッカー日本代表であり、現在はSC相模原の代表を務める望月重良氏

元サッカー日本代表・望月氏が語るデータの重要性

望月氏はトラッキングシステムの導入について「選手個人のデータが収集でき、すぐに見られるのは大きな強みです」と語る。

昔は録画された映像を自分たちの目で見ながら、必要な数字を記録していった。しかし、トラッキングシステムがあればリアルタイムに自動でデータ化できるため、分析にかかる時間や手間が大幅に短縮可能。なおかつ、得られる情報量も圧倒的に多くなる。

これは選手自身にとっても非常に有用な情報だ。「たとえば、サンフレッチェ広島の佐藤寿人選手は、1試合あたりどのくらいスプリントでゴール前に入れたか、全体で何キロ走っていたかを自分で確認し、コンディションの目安にしています。選手にとって、情報はそれだけ大切なものなんです」と語る。

また、トラッキングシステムは自分たちだけでなく、相手チームの分析にも活用できる。データを基に相手チームのストロングポイント・ウィークポイントを分析し、どうすれば優位に試合を進められるか、戦略策定に役立てられるのだ。

さらにデータは試合だけでなく、普段のトレーニングにも活用できる。どのようなトレーニングを行い、どこまで効果が得られたかをデータ化するのである。 「こうした情報は、選手たちにとって貴重な財産であり、成績にも大きく影響してきます。今後はサッカーに限らず、スポーツ界全体でデータ活用が進んでいくはずです」と、望月氏はスポーツとデータ活用の重要かつ密接な関係を指摘した。

データ活用の解説が一段落したところで、話題は元サッカー日本代表として望月氏が経験してきた裏話へと突入。現役時代で印象に残っている監督や選手、2018年 FIFAワールドカップの二次予選を前にした日本代表やハリル監督などについて語った。

ここで進行役から、ファンによる「結婚の予定はありますか?」という質問を投げかけられた望月氏は、「今月入籍しました」と驚きの発言。会場からは、入籍を祝福する盛大な拍手が巻き起こった。

互いに"重ちゃん""大輔"と呼び合う筑波大学 蹴球部時代からの友人同士の二人。強い結びつきで、サッカーと最新ITの連携力も

ビッグデータ活用が日本のスポーツ界を勝利に導く

話題は再びビッグデータ活用へと戻り、「ビッグデータ活用は、スポーツにとって“早く導入したチームが勝つ”とも言えるほど大きな効果があります。時代の流れに乗り遅れないよう、効果的にビッグデータの分析・活用を実践していくべきだと感じますね」と語る望月氏。

さらに「スポーツなので、勝たなければ意味がないと思うんです。勝つ可能性を広げるために、自分たちや相手を分析し、改善していくことが求められます。そのために、いろいろな面で進化していきたいですね」と続けた。

ここで再び萱野氏にバトンタッチし、ディーネットが手がけるビッグデータ解析用プラットフォームマネジメント「CloudServ.」について解説が行われた。

ディーネットでは、ミドルウェア・ハードウェアの構築から運用保守までを同社が、アプリケーションの運用メンテナンス部分をパートナー企業が実施する。インフラ部分は、優れた計算能力に加えて高信頼性を誇る「ニフティクラウド」を採用し、万全の体制でデータの収集から保存、解析、そして可視化を通じた分析や戦略策定が行えるという。 最後に望月氏は「サッカーチーム自体にはまだこうしたノウハウがないので、SC相模原も信頼できるパートナーと一緒に取り組みながら、大きく成長していきたいと思います。私の場合、パートナーはもちろん大輔のいるディーネットですね」と今後の展開を語り、講演は盛況のうちに幕を閉じた。

 

記事提供:マイナビニュース