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小・中学生向け「勉強サプリ」は、勉強は本来面白いもの、を伝える挑戦【topics】

リクルートマーケティングパートナーズは、3月2日より、小学4年生から中学3年生を対象にしたオンライン教育サービス「勉強サプリ」の提供を開始した。4年前から高校生向けに提供しているオンライン予備校サービス「受験サプリ」で培ったノウハウを活かし、経験豊富な一流講師による授業動画やドリルなどを月額980円(税別)で提供するほか、ゲーミフィケーションを導入したカリキュラムにより、子どもたちの自発的学びの習慣付けをサポートしていく。

保護者がキーワード

2月末に、「受験サプリ」内における新サービス・プログラミングコースとプレゼンテーションコースを発表したばかりの株式会社リクルートマーケティングパートナーズが、今度は小中学生(小学4年生から中学3年生)を対象とした新しいオンライン教育サービス「勉強サプリ」を発表、3月2日から提供を開始した。月額980円(税別)で、パソコンまたはタブレットのWebブラウザから利用できる。2015年3月31日まで1カ月無料キャンペーンを実施中である。

提供されるコンテンツは、小学生向けが授業動画・ドリルともに国語/算数/理科/社会の4教科、中学生向けが同国語/算数/理科/社会/英語の5教科用意され、授業動画は大手進学塾で実績の高い先生、教科書検定にも関わっている先生などが顔を揃える。まずは430コマの授業を提供し、2015年末までに1500時間に増やす予定だという。

新サービス「勉強サプリ」投入にあたり、リクルートマーケティングパートナーズ執行役員の山口文洋氏は「保護者がキーワードだった」と説明した。保護者との関わりの部分で、自立学習が行える高校生とは違い、小中学生の年代では勉強実態が異なる。また、小学4年生〜中学3年制の子どもを持つ保護者1200人を対象にした調査では、「勉強・学習へのやる気がなく、悩んだ経験がある」にハイと答えた割合が86%、同「勉強に口を出して関係がギクシャクしたことがある」にハイと答えた割合が74%だったという。

学習塾や予備校に通う割合が学年が上がるにつれ増えていく中で、子どもとの「勉強のやりとりに悩んでいる」保護者は多い。その解決ができるツールを提供できないか、というのが「勉強サプリ」の根幹にあるという。その1つが保護者への教育支援コンテンツ・機能の提供だ。子どもの進捗状況を知らせるレポートメールには、子どもの褒めるポイントや専門家からのアドバイスが盛り込まれている。

一方で、子どもにとっては、勉強がわかってきて、はまれば、勉強が好きになる。好きになれば成績も上がる。そのためには、カリスマ先生によるわかりやすい授業(1500時間)を用意し、継続して学ぶためのゲーミフィケーション(成果の可視化、ポイント)、苦手意識を克服するためのアダプティブラーニングを用意する。また、教育改革に合わせたコンテンツ群も取り揃える。

特に教養・21世紀スキルコンテンツについて、受験サプリ・勉強サプリ参画者の1人、藤原和博氏は「今の世の中、正解が1つではない。状況によって、他者も納得させられるよう頭も柔らかくし、編集力あるいは社会人基礎力(思考、判断)、問題解決能力が求められている。知識の吸収は、やり方によっては3倍ぐらいのスピードで行える。そのうえでアクティブラーニング、つまりブレストなど人とのコミュニケーション能力やアウトプットする力をどんどん伸ばす。これが重要だ」と話す。

「受験サプリ」の進捗

日本の教育支援を進化させることを目的にしたオンライン予備校サービス「受験サプリ」アプリは、進学を目指す高校生にとっての負はどこにあるのか、に着目をし、所得格差・地域格差による教育環境の克服こそが最重要として4年前にスタートした。いつでもどこでもすべての受験生が、カリスマ講師の授業を受けられる受験サプリは、月額980円(税別)で通年約2000講義がだれでも受けられる。

サービスインから3年数カ月経った現在(1月末)、138万人が利用し、今年度もセンター試験を受けた56万人のうち、30万人が受験サプリを使うほどに成長したという(うち8万人が有料)。予備校サービスでは全国3番手ぐらいの位置付けとなる。

また、全国の高等学校での採用も進んでいる。約5000校のうち、250校が学校の中で受験サプリを活用しており、4月にはその数が6、700校に達する見込みだ。自身も受験サプリに英語講義コンテンツを提供する人気講師・関正生氏は、「受験サプリには浸透する力がある。1つは980円という価格がリーチのポイント。2つ目が物理的な距離をなくしたこと。どこに住んでいても、都心と同じ講義が受けられる。また、病気で学校へ通えない、そういった子にも届くサービスである」。また、「塾や予備校は閉鎖的空間であり、授業の質などはある意味ブラックボックス化している。これは保護者にとってもよくない。受験サプリであれば、デバイスさえあれば見られる。また、それゆえ子ども騙しのコンテンツは淘汰されるし、結果、本質的なものが残る」という。

なお、高校生の21世紀型スキル・IT力を育てる受験サプリの授業については、ライフイズテック社とのコラボレーションおよびプレゼンテーション力を育てる全10ラインアップなどがアプリ内で新たに提供されている。

いつでもどこでもだれでも使えるモバイルITによって、パラダイムがシフトする、プレイヤーが変わる、そのキラーコンテンツの1つが「受験サプリ」なのかもしれない。

プレス発表会に登壇した受験サプリ・勉強サプリの参画者。向かって一番左から関正生氏、藤原和博氏、山口文洋氏。

 

執筆者

小林正明(GMBA編集部 編集長)_雑誌編集に従事する傍ら、2010年以降はもっぱら関心事がモバイルに移り、教育、ビジネス、医療におけるモバイルの先端事例を追う中で、「日本のモバイルITは、本来届くべきところに届いていない」ことを痛切に実感。日本に残された最後のチャンスはモバイル革命だと信じ、GMBAに参画する。