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ICT化が進まない3つの理由。今必要とされる「おてがるICTパック」とは?【前編】【topics】

「2020年までにすべての小中学校で1人1台のタブレットを導入したIT授業を実現する」という目標を文部科学省が掲げている今、教育のIT化は学校を中心とした教育機関にとって避けては通れないものとなっている。タブレットなどのICT機器をいかに授業で活用していくか。ダイワボウ情報システム株式会社 岡本哲也氏に話を聞いた。

立ちはだかるICT導入の壁

ICT活用に向けた国の目標を受け、すでに整備を進めている自治体もあるが、全体から見ればまだまだ一部。導入が本格化しているとは言えない状況が続いている。ネックとなっているのは、大きく3つの理由が挙げられる。1つは予算の問題。もう1つは、ICTを授業で活用するノウハウや経験の少なさ。前者は個々の先生の努力では改善しづらい問題で、政府や教育委員会などが積極的に話し合う必要がある。後者は本格的に導入されていない現時点では、致し方ない部分もあるだろうし、これは実際の授業を通じて、蓄積され、改善されていくものだ。

では残りの1つは何か? 意外かもしれないが、授業で使用する際の煩雑な作業が、ICT化への壁になっている。

導入したはいいが、結局ほとんど使われないまま、ホコリをかぶってしまっているというようなニュースを耳にしたことのある人も多いだろう。これにはハードの使い勝手が悪いなどの理由も考えられるが、実はPCやタブレットを授業で使うのに手間や時間がかかってしまうために、導入しづらいという側面がある。この問題は実際の学校の風景を想像してみるとわかりやすい。

先生が1時間目の授業を終えたとしよう。先生は一度、職員室に戻り、2時間目で生徒に配布する紙の資料を持って、さっきとは違う教室へ向かう。そしてチャイムが鳴ると同時に挨拶をして、資料を配り始め、授業に入る。既存のこの作業なら5分程度で済む。だが、タブレットを使うとなると、こうスムーズにはいかないのが現実だ。先生が教室にタブレットやPCを運ぶ、あるいは授業開始とともに各生徒がとりに行くだけで5分〜10分。休み時間を一杯に使っても、準備ができるかどうかだ。ハードをスムーズに渡すことができたとしても、起動しない、フリーズするなど、ハードそのものに起因するトラブルも考えられる。もちろん、タブレットは新機種になるごとにバッテリー時間は向上しているものの、授業で使うとなると不安も多い。教育現場では、たった1台の端末が動かないだけで、授業が大幅に遅れてしまい、結果としてクラス全体、学校全体の授業の質の低下につながってしまう。 

さらにICT化には、ハードの整備とあわせて無線LANやコンセントの確保など、インフラ設備も欠かせない。こうした問題が積み重なって、ICT化は「ICTを授業で活用するノウハウが少ない」よりももっと手前の「授業で使う」ことのハードルが高くなってしまっているのが現実だ。では、教育現場の実情を考えたときに、本当に必要なものは何か?

ダイワボウ情報システムの「おてがるICTパック」は、こうした学校や先生の課題を解決するために考案された商品だ。商品開発の経緯を、ダイワボウ情報システム 文教グループ マネージャー岡本哲也氏はこう説明する。

okamotosanダイワボウ情報システム株式会社 販売推進本部 マーケティング部 文教グループ マネージャー岡本哲也氏

「私たちは、2013年から学校のICT化に関する実証研究を小、中学校32自治体で行ってきました。これは1つの学校に40台のタブレットを貸与して、授業に活用して頂くものでしたが、先生方に使っていただくうえで大きな課題として見えてきたのが、ハードを利用する際の煩雑さでした。ICT化の本来の目的は、授業の質を上げたり、学校や授業の運営を効率化ことで、生徒と向き合う時間を増やしたりすることです。ところが、今はタブレットやPCを利用することが、非効率に繫がってしまっている。それを解決するために考えたのが、おてがるICTパックです」

img 02おてがるICTパック

「おてがるICTパック」は先生用のPCと生徒用のタブレット10台、プロジェクターに加えて、無線LAN機能と、充電に必要な電源機能も備えたオールインワンカート。大がかりな設置や設定の作業をすることなく、教室間をスムーズに移動して、簡単にICT化を図れるセットだ。「おてがるICTパック for iOS」と、「おてがるICTパック for Windows」が用意されており、学校の環境や授業での活用方法にあわせて選ぶことができる。後編ではこのICTパックの特徴を詳しく見ていこう。

初出:DIS 文教 ソリューション