Log in

MDMからEMMへ「モバイルアイアンが提唱する最先端のモバイル管理ソリューション」セミナーレポート【topics】

3月27日、モバイルアイアンはMDMを含む先進的な企業向けモバイル管理ソリューション(EMM:Enterprise Mobility Management)に関するセミナーを銀座アップルストアで開催した。そこで語られたEMMの魅力についてレポートする。

モバイル機器の管理に欠かせないもの

企業におけるモバイル機器(スマートデバイス)の活用において、管理ソリューションの導入は欠かすことができない。“モバイルファースト”を推進し、多数の企業にモバイル・インフラソリューションを提供してるモバイルアイアンは、より先進的なモバイル管理ソリューションである「EMM」の導入を推奨する。

私生活では誰もがモバイル機器を使う時代になり、海外の企業ではモバイルファースト(企業における主要なITプラットフォームとして、モビリティを推進すること)を進めている。同様に日本でもモバイル機器を使ってワークスタイルを変えようという動きが進んできていると、モバイルアイアンのアジア太平洋・日本担当セールスバイスプレジデントである柳下幹生氏は語る。

「これまで企業におけるエンドポイントはPCでした。企業の生産性を高めるためにPCに導入されていたさまざまなアプリが、“モバイルファースト”によりモバイル機器での活用を前提に開発されるようになってきています」

業務用途・個人用途を問わず、モバイル機器の利用においては、いかに気持ちよく使えるかが大切で、UX(ユーザー・エクスペリエンス)の重要性はもはや言うまでもない。柳下氏は、企業での利用ではそれに加えてセキュリティも重要なポイントとなると言う。

“いつでも” “どこでも”使えるモバイル機器は、PCと比べて紛失や盗難の危険性が高い。多くの企業はモバイルデバイス管理(MDM)ソリューションを導入して、紛失時に遠隔操作でロックさせたり、データを消去させたりすることでセキュリティを高めている。しかし、それだけでセキュリティが万全と言えるのだろうか。最先端のモバイル管理は、デバイスだけでなく、アプリやコンテンツを管理することが重要だと柳下氏は語る。

それを実現してくれるのが、企業向けモバイル管理ソリューション(EMM)だ。

2989

モバイルアイアン アジア太平洋・日本担当セールスバイスプレジデント 柳下幹生氏。

 

EMMで安全性を保ちながら自由度も高める

EMMは、モバイルデバイス管理(MDM)に加えてモバイルアプリケーション管理(MAM)、モバイルコンテンツ管理(MCM)を含めた企業向けモバイル管理ソリューションだ。デバイスだけでなく、アプリやコンテンツも管理できるため、セキュリティを高めるだけでなく、設定が効率化でき、デバイス利用の自由度も向上する。

「従来の企業ITでは、オンプレミスの閉じたシステムを運用していましたが、今ではクラウドのシステムを使うようになりました。また、エンドユーザーではプライベートクラウドサービスを利用している人も多い」

柳下氏は、クラウドの利用が一般化してきたことや、ウェアラブルデバイスやIoTなど管理するデバイスが増えていることから、EMMを使ったセキュリティの確保が重要になると言う。EMMを導入すれば、クラウド上のコンテンツも安全に管理でき、多様なデバイスの設定や管理も手間をかけずに行えるようになる。

また、モバイル機器を利用している各社員が個人的に使っているニュース系アプリや検索系アプリなどを導入できるようにするなど、ある程度の自由度を提供することでモバイル機器の価値を高めることも可能だ。モバイルアイアンの提供するEMMでは、アプリやコンテンツを業務利用と個人利用で領域を分けることができるため、個人でアプリを導入してもセキュリティは確保される。

たとえば、iPadにはファイルを他のアプリで開く「Open In」機能があるが、EMMの管理機能により、会社のメールアドレスと個人のメールアドレスで開けるアプリが変化する。会社のメールは、情報漏えい対策でサードパーティ製アプリには渡さない、というような設定が行えるのだ。セミナーでは、モバイルアイアンのリチャード・リー氏が実機を使って実際の動作を解説した。

3021

3026

上は個人アドレス宛てのメールを他のアプリで開こうとした画面で、下は会社アドレス宛てのメールを他のアプリで開こうとした画面だ。EMMの管理により、受け渡せるアプリが変化しているのがわかる。

 

EMMがワークスタイルの変革を後押しする

セミナーの最後には、モバイルアイアンのソリューションを導入し、2,000台のiPadに自社開発アプリを配信している株式会社ガリバーインターナショナルの坂口直樹氏が登壇。柳下氏とのトークセッションが行われた。

ワークスタイルの変革を目指し、初代iPadから先行導入したという坂口氏。これは日本のiPad企業導入事例としてはもっとも早いものだという。それまではWindows PCと通信カードで利用していたものをiPadに変更し、アプリも開発。従来のWebアプリケーションの査定システムと同じインターフェイスではiPadの優れたUIをまったく活かせないため、何度もバージョンアップしてインターフェイスを改善。現在はバージョン8まで進化している。

坂口氏は、モバイルアイアンの管理ソリューションを導入したことによる大きな効果はサイレントインストールだったと語る。これにより、全国で利用されている端末すべてに最新バージョンのアプリを導入できるようになった。また、初期設定の手間も大幅に軽減された。それまでは1台ずつ手動で設定を行ってから店舗に送っていたものが、直接デバイスを店舗に送って、使用するユーザーが簡単に設定できるようになったという。

3060

株式会社ガリバーインターナショナル ITチーム 坂口直樹氏。

 

企業におけるモバイルデバイスの管理は、MDMからEMMへと移行しつつある。EMMでデバイスだけではなく、アプリやコンテンツも統合的に管理することで、より柔軟かつセキュアな環境でモバイル機器を活用することができるようになる。モバイル機器によるワークスタイルの変革を目指すならば、EMMの導入は大きな助けとなるだろう。

 

執筆者

佐武洋介(GMBA編集部)/20年間PC雑誌・書籍の編集に携わり、GMBA編集部に参加。モバイル機器はスマートフォン2台とタブレット6台を所有している。