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Office 365がフィールドワーカーの働き方を変える_DIS Innovation Forum マーケットフォーカスセッション②【topics】

ダイワボウ情報システム株式会社(以下DIS)は2016年2月18日、東京・六本木にて「DiS Innovation Forum」を開催した。モバイル&クラウドでワークスタイルに変革をもたらすための「視点」をパートナー各社・エンドユーザー企業に提案する内容で、基調講演、マーケットフォーカスセッション、ハンズオン、展示会場というマルチトラックの1Dayイベントは、これまで日本企業のIT化を「モノ」から下支えしてきた同社の「コト」へのビジョンを明確にし、パートナー各社に対し、これからの提案先と提案方法を養成する新たな第一歩を踏み出した印象だった。本稿では、DIS気鋭の営業陣による6つの「マーケットフォーカスセッション」を1つずつ紹介していく。2つめのセッションは「フィールドワーカーへのOffice 365/Windowsモバイルデバイスの提案手法について」。

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スピーカー:
株式会社エクシード・ワン 代表取締役 菅野 弘治氏
株式会社ネクストセット 代表取締役 別所 貴英氏
ダイワボウ情報システム株式会社 / 東日本営業本部
営業推進グループ 係長 塚本 小都氏

これからのモバイルデバイス市場

モバイルデバイスが急速に普及し、その仕様は年々多様化している。2008年にiPhoneが日本で発売されてから、それまではデスクトップPCやノートPCなどサイズや仕様がほぼ決まっていたものが爆発的に種類を増やした。スマートデバイスといえば「iOS」といったイメージも徐々に薄れ、OSの種類も使用する目的に合わせて選べるようになった。サイズもさまざまで、4インチ、5インチ、6インチ、7、8、9、10、11、12、13ときざむように各インチでデバイスが用意されている。それに伴い、通信の高速化やクラウドサービスが充実してきた。iPhoneの発売以降、このデバイス、通信、クラウドの3つの相関関係が変化し続けているといえる。

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こういった背景の中で、ITビジネスでは「何が最新デバイスを購入する際の指標なのか」という部分も変わってきているという。

「CPUの処理能力が上がったとか、本体のストレージの容量が増えたとかそういったことが指標にならなくなってきるんです」(塚本)

最新のデバイスが増える中で、上記のような部分を販売提案の大きな指標にしても、「では、このデバイスではダメなのか?」といったようなユーザーの疑問に答えを用意するのが難しくなるだろう。では、どういった特徴が提案の要になるのだろうか?

「ユーザー様のチョイスに合わせて、どんな通信と組み合わせるか、どんなクラウドサービスを利用するかというところが、これからの提案の焦点になりつつあると思います。最近のビジネスモデルの変化だと言えます」(塚本)

そして、これからモバイルデバイスの提案を進めるうえで塚本氏はフィールドワーカーに注目して欲しいという。

「日本の就労人口のうちホワイトカラーと呼ばれる方は4割しかいらっしゃいません。残りの6割が実はフィールドワーカーなんです。このフィールドワーカーの皆さんにPCがどれだけ普及しているかというと、実は2割しか普及していません。なぜならば、建設でも製造でも農業でも水産でも、そういった現場にPCは持って行けないからです」(塚本)

今まで、フィールドワーカーというのはPCを売る上でメインの顧客ではなかった。ところが、モバイルが発達してきたことによって重要な顧客になる。なぜなら、スマートフォンであれば邪魔にならず現場に持っていける。そもそもフィールドワーカーの皆さんのポケットには今、個人使用のものが入っているのだ。例えば、簡単な事務所への電話連絡や現場でのやりとりなど、そういった個人のスマートフォンを使用しているかもしれない。こういったデバイスを、企業で購入してもらい活用を促すというのがこれから注目したいビジネス市場なのだ。

営業という職種にモバイルデバイスを活用した場合の例を見てみよう。

スマートフォンに入った資料から今日使うものを印刷、地図や乗り換え案内などのアプリを使い訪問先へ。お客様のところに着いたら、スマートフォンをプロジェクターに繋いでプレゼンテーションを行う。ここで、取引先のお客さまにこう言われるはずだ。「今の資料僕にももらえる?」通常であれば「わかりました。社に戻り次第お送りさせていただきます」と。しかしながら、スマートフォンだけでも、その場でパワーポイントの資料をPDFに変換しメールに添付して送ることまでできる。会社に戻らなくてもいい。もらった名刺をその場ですぐ写真に撮ってOCR化してデータベースに蓄えることも可能だ。

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「皆さん、こういったことができるのはたぶんご存知ですよね。大事なのは、こういったソリューションを使えるかどうかというのは、ITスキルがあるかないかの問題ではなくて、やろうと思ったか思ってないかの違いだけなんです」(塚本)

このようにモバイルデバイスを活用した営業ができているワーカーには何が起こっているのか。

「資料を送る、商談の資料を書く、名刺を整理する。こういった会社に戻ってからやる作業がすでに終わっているんです。会社に戻って何をするか。もう新しい仕事に取りかかっているんですね。もしかすると、これ残業するかしないかの境目になるかもしれません。大事なのはやろうと思うか思わないかというところなんです」(塚本)

そして、やろうと思った方々にぜひ紹介したいのが「Office 365」だという。日本企業のほとんどが利用しているOfficeのアプリケーションが使え、メールと情報共有、コミュニケーションができるツールだ。

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ただ、こういったソリューションを導入するとなると不安な点がいくつか出てくる。例えば、クラウドを使った場合、私物端末でも利用できてしまうのではないかという情報の漏洩問題もそうだ。そこで、こういった不安を解消する2つのソリューションをセッションでは紹介した。

日本企業でOffice 365をスムーズに活用する 

まず、最初に紹介されたのは株式会社ネクストセットだ。Office 365のアプリケーション開発に特化したソリューションベンダーで、日本の企業に適した使い方ができるようなソリューションを提供している。代表取締役 別所 貴英氏が登壇し製品について詳しく紹介した。

「Office 365は非常に便利で、機能豊富なグループウェアです。しかし、機能がたくさんある半面、痒いところに手が届かないといった部分もございます。例えば、セキュリティの面やワークフローといった日本のスタイルに合わせた業務などです。そういったものは標準の機能だとなかなか対応が難しい。そこで、ぜひ利用していただきたいのが我々のソリューションです。まずは「シングルサインオン」について紹介したいと思います」 (別所)

Office 365はクラウドのソリューションなのでアドレスとパスワードさえ知っていればどこからでも利用することができる。ということは、アカウントさえ知っていれば、ネットカフェや自宅PCなどからでも利用できてしまう。メリットも多いが、リスクを考えると企業利用は難しい。しかし、「シングルサインオン」を利用すれば、そのリスクを小さくすることができる。

「イメージとしては、Office 365とユーザーさんとの間に我々の認証サーバーが介在し、このサーバーのほうに代理でアカウント認証させるような感じです。これがどういうことを可能にするかというと、社外からのアクセスはIPアドレスを見て、制御をかけることができるようになります。特定のデバイス、ユーザーはアクセスが可能といったことも実現できます」(別所)

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ネクストセットではワークフローに関してのソリューションも提供している。ワークフローというのは今回の場合、申請承認回覧業務のこととする。皆さんも感じたことがあると思うが、企業内での承認の道のりは長い。それをクラウド上でできるようにしたのがネクストセットの「組織ワークフロー」だ。

稟議書や交通費精算などもすべてブラウザベースで回覧、承認を行うことができる。今誰が承認しているのか、どこまで進んでいるのか。一目瞭然なのである。紙の移動という時間を考えれば、業務は格段に短縮される。価格も安く、組織ワークフローであれば月額100円だという。ぜひ、Office 365と一緒に導入を進めてみてほしい。

次にソリューションを紹介したのが株式会社エクシード・ワンだ。Windowsアプリケーション・クラウドサービスの開発・提供を行っている。代表取締役 菅野弘治氏が登壇し、その中からSharePoint Onlineのための簡単操作アプリケーション「Exceed One Explorer」、Office 365用管理サービス群「Site Permission Designer」を紹介した。

ビジネス資料などのファイルをクラウド上に保管することができるSharePoint Online。ドラッグ&ドロップで簡単にファイルデータをアップロード・ダウンロードが可能だ。しかしながら、あくまでファイル共有機能であり、ファイルサーバーとして使おうとすると違和感を感じてしまう。そこで「Exceed One Explorer」の登場だ。「Exceed One Explorer」を使うことによって、Windows Explorerと同じようなインターフェイスで使用することが可能になる。こちらのほうが使いなれている方も多いだろう。

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また、クラウド上にデータを置くとなると心配なのが情報漏洩だが、そもそもSharePoint Onlineにはアクセス権管理が行える機能がある。主にはアクセス許可レベル、権限といった設定が可能で、その管理情報をCSVでダウンロードすることもできるが、これら管理をわかりやすいUIで簡単に設定できるようにしてくれる支援ツールが「Site Permission Designer」である。権限設定に間違いがあってはならない。安全確実に設定を行ううえで、Site Permission Designerはよきサポートをしてくれるだろう。

Office 365とWindows Phoneでシーンに合うビジネススタイルを

2社のソリューション紹介が終わると、スピーカーは再度塚本氏へ。塚本氏は、Office 365をスマートフォンと一緒に提案したいとし、昨年秋以降、法人用途で注目が集まるWindows Phoneを紹介した。Windows OSを搭載したスマートフォンということもあり、Windowsの今までの使い勝手、感覚、情報の扱い方、こういったものの良い面を反映させたスマートフォンだとした。Office 365を活用する上でもWindowsライクなスマートフォンとの相互性は高いと考えられる。

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さらに塚本氏は、Windows Phoneをモニターやプロジェクターに繋ぐと、あたかもPCを動かしているかのようなインターフェイスに変わる機能「Continuum」を紹介。現場ではスマートフォンで、帰社した際にはContinuumを使用しPCのようなインターフェイスで処理力を上げるなどの使い方ができるとした。

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「私たちがご案内しているのは、必ずしも社員全員がスマートフォンだけで仕事をしてくださいと言っているわけではありません。現場に出てPCを持ち歩かないような人、あるいは営業職で普段外に出たり電車に乗っての移動が多い方に、スマートフォンを活用しいろいろな情報を共有したり、メールの確認、電話なんかをしていただければと思います。今までIT機器を使ってらっしゃらなかったような、建設業だったり、あるいは派遣だったり、看護であったり、そういった方々に上手く使ってみませんかという話をすることが、今後ITビジネスを広げていくポテンシャルになってくると思います」と塚本氏はセッションを締めくくった。